浴衣と着物の違いってどこ? 気になるところをまとめてみました。

普段の生活では洋装を身にまとうことが大半で、和服に袖を通すことは何らかの特別のイベントにでも遭遇しない限り、着用する機会はありません。日本人の民族衣装である以上、本来はもっと身近な存在であってしかるべきですが、現代に生きる私たちは和服についての見識は乏しいのが現状です。そこで和服について特に違いが認識されていることの少ない浴衣と着物の違いについて御紹介していきましょう。
浴衣は夏場に着用する薄手の仕様で素材は木綿を使っている和服です。古くはお風呂上りに着用して、そのまま就寝するのが一般的でした。昭和30-40年代はこのスタイルで寝巻き代わりに着られることが普通だったと言われています。現在では夏祭りなどの夏のイベントの遊び着として利用されるのが多くなっています。イベントに出かけることが前提になっているのでデザイン性も豊かで色合いも華やかでバラエティに富んでいるのが特徴です。
これに対して着物は、浴衣と形状の点では違いはありません。ただし裏地のあるものとないものの2種類があります。これは着用時期の気候に合わせたものと言えます。6-9月の梅雨時から夏場全般にわたる期間では、着用して蒸れると不快になるだけでなく、汗を多く流す季節なので通気性が重視されることになります。そこでこの期間では裏地のないものを着用することになる訳です。ただし気候変動によって気温の高い期間が長くなっているので、地域によっては裏地のないものを着る期間は長くなる傾向が見られます。逆に裏地のあるものは10-5月に着ることになるのです。季節的には秋以降翌年の春にかけての期間になるので、温かい空気を留めることが出来るように裏地のあるものが着用されることになる訳です。素材も多様性に富み、木綿・絹・ウール・化学繊維とグレードに応じて様々な素材が使用されています。また染め方、織り方も多彩で様々な用途の着物を作ることが出来ます。華やかな印象の振袖から、部屋着にも使えるカジュアルなスタイルのものまで色々です。
これらの両者はいずれもいやゆる和服に属しており、見た目の形はほぼ同じで大差はありません。もちろん違いもあり、素肌に着て寝巻きに使用できるのが浴衣であって、そうではないのが着物ということになります。現在では着用に及んで外出することが多いので、肌着を身につけるのがむしろ一般的になっている訳ですが、原点に返れば寝巻きに使用できるか田舎の点に決定的な違いを見出すことが出来るわけです。また内側に着るものが下着だけなのか長じゅばんを着用に及ぶのかにも差異があります。
さらに着用時期に着目しても差異を発見することが可能です。寝巻きとしてなら1年中着用に及べますが、こと外出の場面に注目すれば浴衣は夏場だけしか着ることはありません。他方で着物は一年中着用することになります。しかし二本には四季があり夏場の厳しい暑さと冬になれば雪交じりの厳しい寒さ、といった激しい気候変動に見舞われる国土であることから季節に応じて違った仕様が採用されているのです。
最近では訪日外国人が急増した結果、日本文化の一端を体感したいとの要望が強いことから、和服になって街を練り歩くといった外国人旅行客の姿を目にする機会が増えました。あるいは国内外の学生交流の一環として和服を着用して日本文化を紹介するといった場面が報道されることも良く目にします。このような時によく着用に及んでいるのが多いのは浴衣です。特に夏場でもないのにチョイスされている点に疑問を抱く向きもあるでしょう。この点は着物では着用するのに面倒な点があるのは確かでしょう。長じゅばんを着用してからその上に羽織ることになるので、ひと手間かかることになります。このあたりは和服を持っている人が好くなく、高価な場合も多いことが関係しているようです。この点、ゆかたに統一しておけば、もっている人も比較的数多いことと、量販店でも比較的リーズナブルな価格で購入することが出来るので、調達するにも難を感じない点を指摘することが出来ます。また時期的に見て必ずしも夏場に限定されるわけではなく、秋や冬の国際古流を図る立場からすれば屋内での開催を選択することで、夏場しか着用に及べないデメリットも克服できるというものです。たとえ外気は寒くても暖房で切り抜けることが可能で、外国人にとっても、その着用を手伝う日本人の立場にとっても、ゆかたは使い勝手がいいのは確かです。現在では日本人ですらも和服に袖を通す習慣は殆どなくなっているので、お祭りや国際交流の場で和服を身につけることには、自国の文化を改めて見直す機会に接することが可能になり、改めて和服の良さを噛み締めるきっかけにもなる訳です。
このように和服の代表の二種類については、用途や着用直など違いがあるのは確かです。しかし着用する習慣が廃れた今日では、その垣根はあまり意識されなくなりつつあるのが現状です。

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